| Column |
『お花という贅沢』 06/09/11
とてもお花好きの祖母。
「左手に買い物袋・右手にお花」を持ち帰ってきて自宅に嬉しそうに活け込む祖母の姿は、
私達家族にとって当たり前の光景だった。
ユリやバラが好きで、ソファにゆっくりと座って自分の活けた花を嬉しそうに眺めている姿も
日常の風景だった。お花が無残な姿のままでいるのもほとんど見た事がない。
今考えると、30年以上も(多分もっと)前から続いている「自分自身にお花を買って活ける」光景は
それ程裕福ではない家庭にとって、結構贅沢な事だったのだと思う。
当店がギフト需要の割合が多いとはいえ、週に数回、自宅用として定期的にお花を買っていかれる
お客様はそれ程多くはない。
祖母はRu-gaをオープンした時も自分の事のように喜んでくれた。
決して派手ではないが、いつも小奇麗に身だしなみを整え髪型を気にし、祖父が病床についてからも
毎日逢いに行くのを楽しみにしていた。毎日デート前のようにきちんとお化粧をして。
そんな祖母も愛する祖父が他界してしまうと一気に体調を崩し、祖父と同じ世界へ逝ってしまった。
祖母の祭壇には菊などではなく、好きだった洋花が沢山飾られ、皆も悲しみと共に祖母の優しさを
思い起こしていたように思う。
あれから数年経った今も祖母にお花をお供えする時には、いつもに増して凛と気持ちが引き締まる。
もうすぐ迎える敬老の日。今年はどんな花を見てもらおうかと、またワクワクしている。
|
 |
|
|